放課後、職員室の机の上にテストの束。よし、今のうちに丸つけを終わらせよう、と採点ペンを持ったところで、電話が鳴ったり、打ち合わせに呼ばれたり。戻ってきたら「あれ、どこまでつけたっけ」。気づけば外が暗くなっている……そんな日、ありますよね。
私も以前は、テストの丸つけは基本的に放課後にまとめてやっていました。35人学級を担任していたときは、1回のテストの丸つけに30〜40分かかっていました。
いまは丸つけのやり方を少し変えて、放課後の時間をだいぶ確保しやすくなっています。特別な道具は使っていません。変えたのは「いつ丸をつけるか」と「どう丸をつけるか」の2つだけです。
この記事で分かること
- 放課後にまとめて丸つけすると遅くなる理由(私の場合)
- 授業中に丸つけを始めるタイミング
- 大問ごとに丸をつけるやり方と、満点のテストの丸のつけ方
- 道具を増やさない理由
放課後にまとめて丸つけすると遅くなる理由
放課後にまとめてやると、なぜか時間がかかる。振り返ってみると、私の場合は理由が3つありました。
1. 放課後はもう疲れている
授業を終えたあとの放課後は、正直けっこう疲れています。同じ答えを見て同じように丸をつける作業でも、疲れているとペースが落ちるんですよね。
2. 他の業務が舞い込んで、丸つけだけに集中できない
放課後は、ほかの業務が次々に舞い込んできます。丸つけだけに集中できる時間は、思っている以上に少ないものでした。
「先生!このあと、学校研究の話を…」「〇〇の打ち合わせをするので集まってください!」「〇〇さんから電話です。」自分のスパイかのごとく、業務が途切れずに舞い込んできますよね。放課後といっても、自分のための時間なんてほとんどないような日々を私自身送っています。
3. 単純に人数が多い
35人分となると、1枚にかける時間が少しでも、合わせるとそれなりの時間になります。これはもう、どうしようもない部分でした。「1学級20人程度にならないかな」と切実に考えたこともありましたが、叶わないものは仕方がありません。
疲れと割り込みについても、放課後という時間帯そのものの性質なので、やや仕方ない部分です。
それなら、放課後に丸つけを持ち込まなければいいのでは、と考えるようになりました。
テストの丸つけは授業中に始める(3人提出してからが勝負)
やり方
テストの時間中、子どもが提出してきたら、その場で丸つけを始めます。ポイントは始めるタイミングです。私は、3人くらいが提出し終わってから丸をつけ始めるようにしています。
1人ずつすぐ丸をつけない理由
1人が提出するたびにその場で丸をつけていると、周りの子から、その子の点数が分かりやすくなってしまいます。
3人ほどたまってから始めると、どのテストが誰のものか、周りからは分かりにくくなります。子どもが自分の点数を周りに悟られないように、というのがいちばんの理由です。
注意点
授業中に丸付けをしている時に子どもたちは何をしているのかについてです。
ここは事前にしっかりと指示を出しておくべきところです。
自主学習をする。読書をする。終わっていないドリルに取り組む。1人1台端末上のオンラインドリルで課題を出しておくなど、子どもが1人で取り組むことができる課題は多くあるはずです。その学年の実態に合わせ、テストに取り組んでいる子の邪魔にならないように過ごすことができるようにしていきましょう。
さて、授業中に丸付けが終わらなかった場合…ですが、こればっかりは放課後など空いた時間にやるしかないところだと思っています。
放課後の時間を生み出すための「授業中丸付け」なので、そこは諦めます…
丸つけのコツ:大問ごとに丸をつける
授業中に始めるだけでも放課後の負担は減りますが、1枚あたりの時間を短くするために、丸のつけ方も変えました。
やり方
- 大問(1、2、3……のまとまり)の答えをすべて見る
- 全部正解なら、その大問に大きな丸を1つつける
- 間違いがあれば、その大問だけ、これまでどおり1問ずつ丸をつける
答えを見る作業はこれまでと同じで、全部に目を通しています。変わるのは「丸を書く回数」です。小さな丸を1問ずつ書いていた部分が、大きな丸1つで済むようになります。
満点のテストは大きな丸1つと「100点」だけ
満点のテストは、さらにシンプルです。テスト全体に大きな丸(もしくは花丸)を1つ書いて、「100点」とつけるだけ。これで終わりです。
やってみて感じたこと:間違えた大問が目立つ
大問ごとに丸をつけるようにして感じているのが、返却したときの見え方です。満点ではなかった子のテストを見ると、全部正解だった大問は大きな丸1つ、間違いがあった大問だけ細かく丸やチェックが並んでいる状態になります。
そのおかげで、どの大問で間違えたのかが、ぱっと見て分かりやすいと感じています。時短のための工夫が、子どもにとっても見やすいテストにつながっているようです。
初めてその丸付けを見た子どもは「なにこれ?」「めっっちゃ雑じゃないですか?」などいろいろな反応をくれます。しかし、それも見慣れてくると、テストがごちゃごちゃしていないので、どの問題を間違えているのかわかりやすく、直しもしやすいようでした。
丸つけの道具は増やさない
丸つけの時短というと、便利グッズを探したくなるかもしれません。私が使っているのは、先生がよく使っている採点ペンくらいです。
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道具を増やすと、そのぶん持ち替えたり準備したりする時間がかかると思っていて、あえて増やしていません。採点ペン1本あれば、ここで紹介したやり方は全部できます。
授業中に丸つけするようになって変わったこと
いちばん大きいのは、放課後の時間を捻出しやすくなったことです。
以前はテストのたびに放課後の30〜40分が丸つけで埋まっていましたが、いまはその時間を授業準備など、ほかの業務に専念して使えるようになりました。放課後に丸付けをしている時間はほぼゼロです。
放課後の時間が使えるので、授業準備に充てるだけでなく、帰宅時間も早くすることができるようになりました。
まとめ:明日から1つだけ試すなら「大問ごとの丸」
放課後の丸つけが遅くなるのは、先生の作業が遅いからではなく、疲れや割り込みが多い時間帯にまとめてやっているから、というのが私の実感です。
今回紹介したのは、この3つでした。
- 授業中、3人ほど提出してから丸つけを始める
- 大問ごとに、全部正解なら大きな丸を1つ
- 満点のテストは、大きな丸1つと「100点」だけ
全部いっぺんに変えるのは大変なので、まずは次のテストで大問ごとに丸をつけるところだけ試してみてはどうでしょう。道具もいらず、いつもの採点ペンのままできます。丸を書く回数が減るだけでも、けっこう手が軽くなりますよ。


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